一度は気になった編集の専門用語
編集とは消費者が手にする本になる前の、企画立案や素材集め選択整理そして構成といった過程をいいます。
こう定義すると縁遠い世界のように感じますが、一度は聞いたことがあったり、気になった編集上の専門用語が案外あるものです。
そんな編集上の専門用語を紹介します。
巻末に本の題名や著者、あるいは発行年月日が記載したページを見たことがある方は少なくないでしょう。
あの部分を奥付といいます。
受験書など出版日が重要性を持つ本では、一度は確認したことがあるはずです。
ルビという用語があります。
文字の横に小さく読み仮名を打つものですが、あれはどうしてルビというのでしょう。
あれはそのまま英語のルビーで、一説では大きさが宝石のルビーの大きさほどだからといわれています。
また新しい本をレジに持っていくと、本に挟んだ二つ折りの紙を抜き取るのを見たことがあると思います。
あの紙の名称を短冊とかスリップと呼びます。
よく見かけるものでも名称は案外馴染みがないものです。
校正とはどのように行われるのか
校正は本を編集する上で重要な作業です。
試し刷りをした印刷物と原稿を見比べながら、誤字脱字などを修正していきます。
最初に試し刷りをした印刷物を初校と呼びます。
初校と原稿を見比べ、さらに二回三回と試し刷りしては文章を比較します。
間違っている箇所があれば朱書きをします。
そこまで終了すると原稿と突き合わせずに、素読みとよばれる作業を行います。
文章の流れや調子を確認するものです。
誤字脱字や句読点の位置に気を取られていると、案外文章の流れが悪いことに気づきにくいものです。
そこで印刷したものだけで確認します。
その後も、原稿と突き合わせをしたりあるいは読み合わせをしたりして、地道な作業を繰り返すのです。
校正が終了することを校了といいます。
校正は編集業務の一分野で、混同して使われることもありますが、原稿作成の企画や校正終了後の本のデザインやレイアウト、本を魅力的にする工程すべてを編集は含みます。
まとめ
文章の編集と聞くと、どこかとっつきにくいイメージがありますが、実際に知ると楽しい面がたくさんあります。
文章を担当するライターや本のデザイナーなど裏で働くさまざまな人の技術を、さらに魅力的に見せるため総合的に構成する仕事が編集です。
専門用語はもちろん馴染みのある用語ばかりではありません。
しかし、どこかで一度は聞いたことがあったり、本の部分にもそれぞれ名称があることを知ると興味が湧いてくるものです。
本好きはもちろん、そうでない人も編集用語を調べてみると、新しい発見があるでしょう。